【対応例】お客様の利益のために「こうするともっとお得ですよ」とあえてお断りやご提案をする場合【3例】

当店では、ご依頼やお問い合わせを頂いた際に、「もっとこうした方がお得ですよ」とご提案をする場合があります。

「せっかくのご指名を頂いておいて、かえって失礼なのでは…?」「べつにうちも経営が楽なわけではないのに、断ってしまってよいのかな…?」などと悩んでしまう場合もありますが、仕事へのモチベーションとして自分自身が誠実であること、黙ったまま仕事を遂行して信用を失ってしまうことのほうが重要だと思い返して、徹底するように努めています。

今回の記事では、よくある例や、直近の例を挙げたいと思います。

【パソコン修理のご依頼に対して】費用によっては、買換えや、データ移行のみをお勧めする場合があります

例えば、パソコン修理のご相談の際に、以下のような場合は、修理よりも別の手段をお勧めする場合があります。

  • 修理後に短期間で故障が不具合が再発する可能性が高い場合
  • パソコン本体そのものより、内部のデータのみが重要な場合
  • 修理費用が本体の中古取引価格を大幅に超えそうな場合
  • OSのサポート終了などで、修理後の使用可能期間が短い場合
  • メーカー保証期間が残っている場合
  • ほか
パソコン壊れたスピード解決

事前に「修理か、買換えか」など色々と検討された上で当店にご相談頂いている方が多いと思いますが、いちおう、ねんのため、確認の意味も含めて、「本当によろしいですか」「こちらの方がお得ですよ」というお伺いやご提案は行う方針です。まどろっこしい、腹立たしい場面があるかもしれませんが、お客様のご利益のため、お付き合い頂ければと思います。

【参考記事】パソコンが故障したら、修理するべきか?買い替えるべきか?判断基準について

なお、上記は以前の記事ですが「パソコンの購入金額や年式に対して、だいたい修理費用がいくらぐらいなら修理すべきか?」についての説明になります。お時間があれば読んでみてください。

【指導のご依頼に対して】よりコストパフォーマンスの良い効率的な手段をご説明する場合があります

パソコンやスマートフォンについて、お客様から「これのやり方を教えて!」と言われた際に、もっと良い方法をお勧めしてしまう場合があります。

その際、なるべくお客様への不快感の原因にならないよう、「なるほど、そういう(目的)のために、このような(手段)を使われたいのですね」「もしよろしければ、私の知っている別の方法もご紹介してよいでしょうか」といったような、柔らかいご提案の仕方を心掛けています。

たとえば、お客様からのご依頼に対して、以下のようなご提案をしたことがあります。

ケース1:煩雑なバックアップ作業、自動化されているなら使わにゃ損

Aさん

イザという時に備えて、自社ウェブサイト(Wordpress使用)のデータを職場のパソコンにバックアップ(手動)する方法を教えてほしい

ご契約されているサーバー業者では、全自動バックアップ機能も基本サービスに含まれているようですよ。手動ではミスや定期バックアップ作業を忘れてしまう場合などもありますし、イザという時の復元方法だけご指導した方が指導時間が少なくて済みますし、いかがでしょうか?

ケース2:業務でたびたび発生する宛名印刷作業、より簡単なツールで

Bさん

エクセル管理の住所録から、ワードの差し込み印刷で宛名を印刷する方法を教えてほしい

お話をお伺いしますと、はがきや封筒など複数の媒体を使い分けされるようですし、名簿も頻繁に更新されるようですから、毎回差し込み印刷の設定と作業を行うより、住所録管理・宛名印刷のソフトウェアを導入されてはいかがでしょうか?数千円で済みますので、習熟するまで私を呼んだり、印刷媒体が変わるたびに苦労するよりコストパフォーマンスが良いですよ。ほかの方にも手順を共有しやすいです。

ケース3:仲間内でのスケジュール調整、もっと手軽に

Cさん

趣味の仲間で、毎週集まれる時間をアンケート取るためのWeb投稿フォームを作りたい

すでに皆さんでLINEのグループチャットをお使いのようですから、その中の「LINEスケジュール」機能を使われる方が、主催者にとっても、参加者にとっても、簡単ですぐ出来るので良いかなと思います。これなら30分で覚えられますよ!もし、Web投稿フォームを他の用途やグループでも使われる予定などがあるなら、それはそれでお作りしますけれど、いかがでしょうか?

なお、上記のやりとりは一部の例ですが、全体的な方針として「私自身ならこうします」という内容を、惜しみなく皆さんにお伝えするようにしています。もちろん、ご相談者さまのご意思が最優先ですので、きちんとお客様との話し合いの中で「なぜ」その方法なのか、という点はきちんとお伺いし、ご希望とご要望と費用と効果について、納得いくまでご相談とご説明ができるように備えて参ります。

【専門的トラブルのご依頼について】もっとよい機関をご紹介する場合があります!

当店よりももっとふさわしい相談先がある場合は、そちらを最初からご紹介してしまう場合があります。

例えば、以下のような場合です。

  • インターネットトラブルの際、明らかに回線事業者がわの問題だと思われる状況であれば、まずそちらへご連絡されるようお勧めします。
  • パソコンやスマートフォンなど購入間もない機器のトラブルの場合、保障の効くメーカーや販売店へのご連絡をお勧めする場合ががあります。
  • ストーカー被害やハッキング被害やリベンジポルノ被害など、法的対処が必要なケースでは、警察や弁護士などへのご相談をお勧めする場合があります。
  • ほか、技術的に超高度であったり、大規模なご依頼に対しては、例えるなら「パソコンの町医者」クラスの当店ではなく、一つの分野を極めた専門業者や大手をご紹介する場合があります。

さいごに

こういった「あえてのご提案」は、当店にとってはリスクがあります。

会話でのやり取りの流れや、当方の伝え方を少し間違えただけで、「せっかく依頼したのに門前払いされてしまった」「期待を裏切られた」「自分の考えを否定された」「知識自慢をされた」とお客様に思われてしまう可能性があります。経営の面で考えれば、言われたことをそのまま遂行し、完了の同意サインを頂いてしまうのが最も簡単で、安全で、売り上げにもなり、良いことづくめです。

が、私どもは、お客様にとっての最善・利益を常にご提案できなければ、トラブルサポート業者としての「レベル」は非常に低いままで、成長が無いと考えています。今後も、時には誤解をされたり、不快に思われることもあるかもしれませんが、当店なりの「もっともよいサービス」をご提供したいと思います。