Windows11を古いPCに強引にインストールする方法

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こんにちはパソコンサポート仙台宮城・店長の平山です。

非対応パソコンもWindows11へアップグレードする手段が出来ました

先日「古いPCでWindows11をインストールできない理由」という記事を書きましたが、それを可能にする方法(プロセッサやその他性能面で非対応とされたPCへWindows11をインストール出来る方法)が見つかりましたので、前回の記事を書いた責任として、これも記事にしておきます。

ただし、Micorosoftにとっても、当店にとっても、非推奨の方法となりますので、以後の説明を読んで、様々なリスクやトラブルを踏まえた上で、自己責任で導入をご検討下さい。お客様のパソコンで何らかの不具合が発生した場合でも、当店では責任を負いません。

2015年に発売されたDELLノートPC(inspiron15 5000シリーズ)にインストールしてみました。
本来のプロセッサは Celeron 3205U のはずなのですが、OSのシステム情報では2018年製の新しいCPU(3865U)に誤認識しているようです。こちらで騙したわけではないのですが…。
EdgeでYoutubeの再生もできました。

Windows11をインストール可能にした3つの要素

システムチェックだけを除外するソフトウェアが作られた

Micorosoft社でWindows11をインストールするための公式プログラムが配布されていますが、それをそのまま実行すると、パソコンのシステム構成を自動で判別して、条件に合わない場合は以下の画像のような「ダメ」表示を出す仕組みです。この、システムチェックが最大の難関なわけです。

windows11アップグレード失敗
本来なら条件に合わないPCではインストール開始前にストップされてしまう

先日10月13日に公開された「Rufus」というプログラムの最新版では、そのチェックを行う部分だけを無効化してインストール出来るようにする機能が追加されました。(ただしRufusはMicorosoft 公式のものではありませんので、以後のWindows11のインストール方法は、あくまで非公式なやり方となります。)

Windows11が要求する動作性能自体は、それほど高くない

Windows11のインストール要件として最も大きな事柄は、プロセッサに特殊なセキュリティ強化機能(TPM2.0)が備えられているかどうか、という点でした。実はそれ以外の動作性能については、それほど高い性能は必要ではありません。OSプログラムの負荷としてはWindows10から大幅には変わっていないように思われます。

TPM2.0搭載が条件だったが、無くても動く

また、この「TPM2.0が必要」という仕様についても、セキュリティ上望ましいからという理由でルール化されていたようで、機能面で「それが無ければ動かない」という依存要素では無い模様です。そのため、システムチェックをクリアしてWindows11をインストールしてしまえば、OSとしてきちんと動作します。(あくまで現状では、という話です。今後のアップデートでTPM2.0が必須化される可能性はあります)

非対応PCにWindows11をインストールするのに必要なもの

USBメモリ(容量5.2GB以上)

インストールに使用するためのUSBメモリが必要です。後述のISOファイルを書き込むため、それ以上の容量が必要です。(よほど古いUSBメモリを流用しない限り、現在普通に売られてるものなら十分です)なお、作業の工程でフォーマット(初期化)されてUSBの中身は消去されますので、ご注意ください。

インストール用USBメモリ作成ソフト「Rufus Ver 3.16」無料・日本語対応済み

今回の作業の肝となるフリーソフトです。公式サイトからダウンロードします。このプログラム自体は1.1MBと非常に軽量です。最新バージョン「3.16」(2021年10月22日現在)より、該当の機能が追加になったようです。

Windows11インストールデータ(.iso)

Micorosoft社のWindows11インストールデータ配布ページから、ISOデータをダウンロードします。現状で約5GBあります(今後Windows11のバージョンが重なる度に増えていくと思われます)。通常は64bit版、および日本語版を選択すれば良いかと思います。32bitのPCをアップグレードしたい場合や、他国語版が必要な際は、適宜自分で選択して下さい。

非対応PCに Windows11をインストールする手順

USBをPCに挿し、Rufusを起動

Rufusは、USBメモリがパソコンに刺さっていれば自動認識します。間違いを防ぐため、他に記録メディアを接続している場合は、外して置いたほうが良いと思われます(USB接続式の外付けハードディスク、カードスロットに入っているSDカード等)

Windows11のISOデータを指定し「Standard」から「Extended」へ変更

「選択」ボタンから、ダウンロードフォルダやデスクトップなどに保存したWindows11のISOファイルを指定します。すると、イメージオプションが選択できるようになりますので、「Extended Windows11 Installation (no TPM/no Secure Boot/8GB-RAM)の方へ切り替え、「スタート」を押します。お使いのパソコンやUSBポートのデータ転送速度にもよりますが、しばらく待てばインストール用のUSBメモリが完成します。

その他の条件は通常はそのままで良いかと思いますが、環境によってはパーティション構成やターゲットシステムなど設定変更が必要な場合もあります。

作成したUSBメモリから起動してWindows11をインストール

PCを終了させ、作成したUSBメモリからシステムを起動し、インストーラーに従って進めていきます。この時、USBから起動するために BIOS/UEFIの設定画面で「セキュアブート(secure boot)」等のセキュリティ設定をいくつか解除したり、ブート設定を変更したりする必要があるかもしれません。(設定の変更方法はPCによって異なります。今回は割愛します)

また、アップグレード元のOS(Windows10など)が起動している状態でUSBメモリを挿して上書きアップグレードをしようとすると、結局システム構成のチェックが入ってしまって、インストールが出来ません。PCのシステムを終了し、電源投入時にUSBから起動してインストールを開始する場合のみ、システムチェックをスルーできる仕組みです。

ここまでの手順が正しければ、インストールが開始されます。

非対応PCにWindows11をインストールする際の法的な問題

残念ながら自分は法律の専門家ではありませんので、以下の見解はあくまで私見です。法的な問題が判明したら、予告なく記載内容を変更する場合があります。

この仕組みを利用するユーザーが留意すべき点

自己所有のパソコンに、自己責任でインストールして使う場合、刑事罰などが発生するような法的な問題は発生しないかと思います。が、規定外、規約外の使用方法になりますので、OSを含む各ソフトウェアの動作の保証は無くなりますし、今後のアップデートなどのサポートが受けられなくなる可能性もあります。

強引にインストールを行う場合は、正当なユーザーとしての権利を放棄し、以後のトラブルを甘んじて引き受ける覚悟をもって臨んで下さい。

当店のように対価を得てインストール代行する業者およびサービスの適法性

仮に、お客様のご要望によって(対価を得て)本来Windows11が適応しないPCにWindows11をインストール作業を代行する場合、当店では特に法律上に問題は無いと考えています。

不特定多数に著作権違反プログラムを「頒布」するわけでもなく、Windows11をインストールしたパソコンの用途や目的にも違法性がなく、ライセンスキーなどを偽造や違法コピーするわけでもなく、特定少数の方の作業の「代行」で行うのみですので、合法的なサービスだと認識しています。

これまでも、パソコンメーカーが「Windows10に正式対応していません」と公式サイトで表記しているパソコン機種につきまして、実際にWindows10がインストール可能な場合は、機器の耐用年数を伸ばす(資産価値を保全する)という趣旨のもと、お客様の利益を優先してインストール作業を代行しておりました。

この件でも、他者の権利や利益を侵害せず、お客様に事前のリスクなどの説明を怠りさえしなければ、法的な責任を問われることはほぼ無いと考えていますが、当方が他者の不利益を認識していないだけだった場合は、何らかの権利者より何らかの不利益を被っているとの申し出や勧告があった際に、このようなブログでの情報提供の内容や、インストール代行などのサービス継続について、適宜再検討する必要があると考えています。

リバースエンジニアリングを行っているソフトウェア提供者の法的責任

Windows11のインストールシステムを解析し、そのチェック機構を回避する「Rufus」というソフトウェアを世界規模で配布している提供者については、国によっては法に触れる恐れがあります。が、とりあえず日本については明確に禁止する法律は無いように思われますし、もし何か問題がある場合は今後の裁判の判例などで明らかになっていくはずですから、今後のITニュースなどを注意深くチェックして参ります。

強引にWin11をインストールする事で予想されるトラブル

現状では問題がなくとも、数日~数カ月後などに、以下のような問題が発生する可能性が考えられます。

今後のWindows Updateでの不具合発生の可能性があります

今回の内容は、Micorosoft社の非推奨の方法ですので、今後Micorosoft社が規約やシステム上で対応を行う可能性があります。その結果、今後のWindows Updateを行った際に、以下のような異状が発生する可能性があります。

  • 本来の性能条件を満たしていないことに関する警告またはエラー表示
  • Windows Update やその他 Windows OSの一部機能、または全ての機能が使用不能になる等

内蔵ハードウェア、ソフトウェア使用上のトラブルが発生する可能性があります

Micorosoft社側が想定していない 古い内蔵機器や古い周辺機器、旧バージョンのソフトウェアなど、本来Windows11上での動作が保障されていないものについて、動作が不能になったり、一部の機能に制限がつくなどの可能性があります。

Micorosoft及びメーカーの公的サービスが受けられなくなる可能性があります

Micorosoft非推奨の状態へシステムを改変することで、パソコンメーカーの修理サービスや、Microsoftからのダウンロードサービスやクラウドサービスなどが利用できなくなる可能性があります。

重大なセキュリティリスクが発生する可能性があります

WindowsUpdateが実施できなくなる恐れや、そもそもセキュリティ強化の仕組みである「TPM2.0」が搭載されていない事で、セキュリティ上のリスク(情報漏洩など)が生じる可能性があります。

当店へ古いパソコンのWindows11アップグレード代行を希望される場合は

事前のデータバックアップをお願いします。

パソコンに今後の何らかの異常が発生した場合に備えて、データのバックアップを行ってからご依頼下さい。または、当店にデータのバックアップ代行をご依頼下さい。または、データが消えることをご承知の上でインストール作業をご依頼下さい。

重要なパソコンには適用しないで下さい。

職場の重要なシステムを担うパソコンなどには、大変リスクの高い方法ですので、このやり方でのインストールは行わないで下さい。何らかの理由で使用ができなくなっても構わないパソコンに導入して下さい。

誓約書にサインを頂きます。

ご依頼時(パソコンお預かり時)に、以下の内容の誓約書に、サインを頂きます。

  • 事前にご自身でデータや環境のバックアップを行うか、当店にバックアップ代行を依頼するか、あるいはバックアップを行わない場合は、将来的にデータ等が消えたり取り出せなくなっても異議を唱えないこと
  • このアップグレード作業については、当店の修理保証の対象外であること
  • その他、今後この作業で起こり得るあらゆるトラブルについて、当店は責任を問われないものとします。
  • 一度パソコンを返却した後(動作確認後)は、いかなる理由においても、インストール作業についての代金は返金されません。

最後に・非対応PCにWindows11をインストールすることは、おすすめしません。

繰り返しになりますが、本来の要求スペックを満たさないパソコンにWindows11をインストールすることは、積極的にはお勧めしません。インストール作業中のトラブル、インストール後のトラブルについて、様々な不具合が想定されます。

また、この記事をご覧になってご自身でインストール作業を行い、不具合が発生したとしても、当店ではあらゆる責任を負いません(失敗した方への金銭的保障、やり方の指導、質疑応答、出張対応、原状回復などは、行いません)

自分は、不要なパソコンを使用し、Windows11の習熟訓練および今後のサポート対応のための研究として上記の作業を実施しましたが、似たような目的や用途であればともかく、ご自身の日常生活やお仕事上の業務にお使いになるパソコンなどに適用することは、避けて下さい。また、Micorosoft社より公式に何らかのメッセージが発せられた場合は、基本的に従う事をお勧め致します。