【ぷらら個人向けホームページ終了】FTPが繋がらないトラブル対処方法

はじめに:2025年3月末で「ぷらら」ホームページサービスが終了!

こんにちは。店主です。2025年3月8日にこの記事を書いています。

まもなく「ぷらら」のホームページサービスが終了し、これまでのデータも消えてしまう!…というネットニュースを見まして、私自身、利用者として数々のデータを置いておいたことを思い出し、それをサルベージしなければ!と、久しぶりにデータ置き場へアクセスしようとした際のことを、記事にします。


サービス終了のお知らせは、かなり前から出ていたようです。

「ぷらら」の個人向けホームページが3月末に終了 古参ネットユーザー「歴史が消えていく」 - ITmedia NEWS

日本のインターネット黎明期を支えたISPのホームページサービスが徐々に消えつつある。NTTドコモは、「ぷらら」の個人向けホームページサービスを3月末に終了する。

FTP接続が出来ないトラブルが続出中

さて、私もニュースを見た直後、さっそくFTP接続プログラムを起動しまして、くだんのサーバー領域にアクセスしようとしたのですが…以前は繋がったサーバーに、繋がりませんでした。おかしいですね。

ぷららの会員ページにアクセスし、FTP接続パスワードなどを再確認しましたが、何も変わっていません。接続のために必要なサーバー名(ホスト名)も、接続マニュアルの内容も、何もおかしい所がありません。が、実際にやろうとすると、繋がりません。

同症状で検索すると、同様に「ぷららのFTPサーバーに繋がらない」と困っている方の相談やブログ記事などがヒットしました。どうやら、2023年のセキュリティの仕様を変更して以来、トラブルが多いようですが・・・サービス終了までに状況が変わる可能性は低そうです。自分でなんとか解決方法を探すこととしました。

ぷららのFTP接続が出来ないトラブルを解決した方法・手順

そして、私が色々と仕様変更の詳細や対処方法を調べて、上手くいった方法を以下に記載します。私の環境ではコレで解決しました。すべての方にとっての解決方法になるかどうかは、分かりません。あくまで一例として、参考になさって下さい。

使用したFTP接続ソフト・「FileZilla」 DLページ

1,ぷららのFTPサーバー名の、「本当のアドレス」を調べる。

少しウェブの世界に詳しい方ならご存じかと思いますが、我々がふだん目にする「ウェブサイトURL」「ホームページアドレス」といったものは、分かりやすく言葉で表記するための看板のようなもので、実際には「本当の名前、本当の住所」とも言える、「グローバルIPアドレス(最大12桁の数字)」が存在しています。

結論から言うと、その「真の名前」の方を使う事で、FTPでサーバに接続しやすくなるようです。

グローバルIPアドレスを調べる手っ取り早い方法は、Windowsに標準で付属している「コマンドプロンプト」アプリにて、「nslookup」コマンドを使うことです。このアプリを起動し、表示された「>」の後に、「nslookup+(半角スペース)+貴方が接続するはずのぷららサーバ名」と入力しエンターキーを押しましょう。

私の場合は、この手順で「www10.plala.or.jp」というサーバの本来のグローバルIPアドレスが「60.43.63.110」である、という結果が得られました(サーバー名が違えばIPアドレスも変わりますので、皆さんがこの数字を入れればよいという訳ではありません)。なお、「サービス事業者に電話で問い合せたらIPアドレスを教えてもらえた」という情報もありましたが、そちらの方法は私は未確認です。

2,FileZillaの設定で、「TLS1.0」の使用許可を出す

次に、FTP接続ソフトの方の設定を変えます。

ぷららの古いサーバに接続するためには、古くてセキュリティ上問題があるとされる「TLS1.0」の方式で繋ぐ必要があります。が、最近のFTP接続ソフトの初期の設定では、そんな危ないものはダメ!と禁止されてしまっているので、とりあえず一時的にでも、古い方式を使うように設定を変えなければなりません。

FileZillaの「編集」から「設定」「接続」と項目をたどり、「TLSオプション」の項目にて「許可されるTLSの最小バージョン」「TLS1.0(安全でない)」に変更します。なお、本当にこれは安全ではない通信方式なので、ぷららのサーバーからデータを取り出せたら、後で設定を元に戻した方が無難ですね。

3,FTP接続時の設定を変える

最後に、いよいよ接続です。

  • プロトコルは「FTP -ファイル転送プロトコル」のまま
  • ホスト名の欄は先ほど調べた「グローバルIPアドレス」を記載
  • 暗号化は「明示的なFTP over TLSが必要」に変更
  • ログオンタイプは「通常」
  • ユーザー名とパスワードは以前と同じもの

…と設定を書き換え、「接続」して下さい。私はこれで接続できました。

最後に

繰り返しになりますが、以上の方法は、「私の環境では上手くいった方法」になります。

接続先のサーバーが違う場合などは、そもそもこの手順が不要で繋がる場合もあるようですし、もしかすると上記の方法でもダメなケースがあるかもしれません。また、正式にサービスが終了したあとは、どのような方法を用いようと、サーバーには接続できなくなります。

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