パソコンが故障したら、修理するべきか?買い換えるべきか?判断基準となる計算表つくりました

パソコンサポートせんだいみやぎ・パソコン修理・パソコントラブル対応のプロ業者
こんにちはパソコンサポート仙台宮城・店長の平山です。

パソコンが壊れた時、直すほうが得?かえって買っちゃったほうが得?

パソコンのトラブル、不具合

パソコンが壊れた時、また新しく買うべきか、直すべきかで迷う方が多いと思います。新しもの好きだったり、お金に余裕があるなら「よし買ってしまおう!」と即決する場合も多々あるでしょうが、普通はやっぱり「どっちが金銭的に得かな?」と考える方が大多数ではないかな、と思います。

今回は、そんな場合の判断基準や考え方を、パソコン修理の専門家の経験から、ご助言したいと思います。

買う!と決める前に、まず修理金額を確認してみよう。意外と安く直る場合も多い。

当然ですが、どっちが得か判断するには、まず修理に必要な金額を特定する必要があります。

「これぜったい高く付きそう!」と思っても、じつはケーブルが抜けていただけだったり、パソコン本体ではなく充電器(代替品なら安く入手可能)の異常だったり、さまざまなケースがあります。まずは詳しい人に見てもらうことがベストです。

過去に当店でもあった、安価な「修理」の事例

  • ノートパソコン電源アダプターの接続部分が緩んでいた(しっかり押し込んで解決)
  • 異常の発生した内蔵メモリを取り外して、残り1枚の状態で稼働可能になった(多少のスペックダウンで済んだ)
  • 異常の発生した光学ドライブを取り外したら動作した
  • 異常の発生したUSBポートを使用禁止にしたらPCは動作できるようになった
  • 内臓のボタン電池が切れただけだった(電池交換)
  • キーボードの異常で、別売りのキーボードを外付けしたら動いた
  • etc.
パソコン組み立て

こういった簡単な診断をきちんとできる方なら、見積りに出す前に自分で故障箇所を特定して、ネット検索で「故障箇所(液晶・ハードディスク・キーボードなどの名称)」「交換」「修理」「相場」などのキーワードを組み合わせて何度か検索すれば、おおよその修理金額の相場が出ます。

ただ、問題はやっぱり「実機を見たら故障原因が違う」「別の場所もおかしかった」というケースが非常に多くあることです。ですので結局は詳細な検査や見積りはしておいたほうが、結果的には損をしないと思います。

完全に預けてしまう方式だと、価格の真偽が確かめられない。対面式で診断を受けた方が安心。

ではいざ修理見積りを依頼しようと思った際に、気をつけて欲しい事があります。

診断料金が一見安いからといって、かなり遠方にあるお店や、宅配便で相手に送る形式のお店に預けてしまうと、見積り結果に疑わしい点があったり、ちょっと高いな、と思ってもなかなか「送料と診断費負担するので送り返して下さい」とは言いづらくなってしまいます。

大手のメーカー修理なら大丈夫と思っていたのに、小さな一部の故障なのにマザーボード全交換・マニュアル通りにデータ全消去・初期化されてしまった例や、とある個人店に高いPC修理代金を払ったのに、返って来たパソコンがすぐおかしくなって、当店で調べ直したら重要な箇所に中古部品をつかって直していた例などがありました。なるべく、ご自身の目や手の届く範囲で依頼した方が、そういったトラブルに巻き込まれる可能性は低くなります。

まずは対面式で(店舗に持ち込む方式、または出張診断方式)、目の前できちんと問題を確認して説明してくれるようなタイプの修理店を利用されるのがお勧めです。

修理金額の見当がついたら「購入時の金額」と「経過年数」に比べて割安かどうか考えてみよう

色々な考え方があるとは思いますが、すごくシンプルかつ簡易的な判断基準をひとつ、挙げたいと思います。

  • そのパソコンが発売時から何年経過していて、
  • 当時いくらで購入して、
  • 修理金額がいくらなのか、

その3点を元に計算する方法です。

パソコンの修理費として、許容しても良いと思える金額表(当社における基準)

発売時からの年数購入金額に対する、修理金額の割合など
1年未満メーカー保障の利用をおすすめします
3年未満60%以下なら基本的には修理をおすすめします
6年未満40%以下(同上)
6年以上20%以下(同上)

例えば、私なら、修理金額のお見積りをた時点で、以下のようにご助言してしまいます。(余計なお世話かもしれませんが)

  • 5年前に17万円で買ったパソコンなら、修理金額が40%の「68,000円」以下なら、「まあ直すのが良いと思いますよ」と申し上げます。
  • 同じく17万円のパソコンでも、買ったのが8年前なら修理金額が20%の「34,000円」以上掛かる際は「もう買い替えちゃった方がいいですよ」と申し上げます。
  • 発売から2年しか経っていなくても、購入金額が39,800円のパソコンなら、修理金額が60%超えの「24,000円」ぐらい掛かる際は「もう買い替えましょう」と申し上げます。

これらはあくまで、わたし平山が「自分ならそうする」と考える基準です。様々な要素をザックリと盛り込んで落とし込んだ乱暴な基準ではありますが、ひとつの考え方の指針として、参考程度に聞いて頂ければと思います。

※上記の基準には、故障したパソコン内部の書類や写真やアプリなどを復元する「データ復元料金」は含んでいません。パソコンそのものが直るかどうかより、内部のデータの方が重要な場合などは、この基準の限りではなく、コストとリターンから総合的にご判断なさってください。

パソコンの購入価格と修理価格について、検討するべき要素はたくさんあります。より正確に見極めたい場合は、ご相談ください。

上記の表は、あくまで考える際の基準、いわばスタート地点であって、本気で買い替えか修理か検討する場合は、もう少し色々な要素を合わせて考えた方が、より的確な判断になるかと思います。 なお、こういった「診断」が必要な場合は、修理の見積りも兼ねて一度呼んでご相談頂ければ幸いです。

  • 延長保障には入っていないか(ご本人が忘れているだけで、PCメーカーや購入元によっては購入時に強くお勧めされて3年~5年の延長保障に入っている場合も結構あるので要確認)
  • 現在のパソコン中古相場は?(機種やメーカーや機能によって中古での値下がり幅が違う。人気機種なら多少高くても直したほうが良い場合も)
  • 中古パソコン購入をご検討中の場合、重要なパーツは交換済みか?ハードディスクなど耐用年数を超えすぎた状態で売っていないか?
  • 現在の新品パソコンの販売相場は?(春・夏・秋の新モデルの発売時期や、年末年始や決算などのセール期や、型落ち品を狙うかどうかなどでも相場が変わる。安く変える時期なら買い替えが有力な候補になりえる)
  • 新品パソコンで異常に安いものがあった場合、傷んだ展示品や、機能が制限された特殊な機種ではないか?
  • 修理の際、データやアプリの復元は可能か?(今まで通り使える場合なら継続使用したいが、データやアプリが全て初期化されてしまうなら、いっそ新品にしてしまいたい、という場合も多い)
  • 最新OSへの切り替えは可能か?旧OSのサポート期限はいつまでか?実質的な残りの使用期限は?(ギリギリWindows11に出来ないような機種なら、切り替えて新しいパソコンを買ったほうが良いし、その逆もある)
  • 古いパソコンでしか出来ない事や価値はあるか?(今は廃れてしまった機能やプリインストールプログラムがあるなど)

10万円超えの買い物を決断する前に、一度よんでお試し頂ければと思います。