【分解手順】TOSHIBA ノートPC T554/45KW【SSD換装】
東芝ノートPC・ダイナブックの分解修理手順
今回は東芝製ノートパソコンの主記憶装置である「ハードディスク」を、より高速で丈夫な「SSD(ソリッドステートディスク)」へ変更する工程を写真で解説します。
お客様からお預かりした故障ノートパソコンです。この年代のこのモデルはかなり人気で、同型機をよく見かけます。
今回のケースでは経年劣化でHDDが限界に来てしまい、その結果としてWindows OS の更新に失敗し、起動不能となってしまったようです。よくあるパターンですね。画面は写りますが、もはや回復ツールも、初期化ツールも作動しません。お客様ご自身ではもはや対処不能ということで、当店に持ち込まれました。
この状態からでも、寿命の来ているハードディスクを新品のSSDに交換し、OSを再インストールすれば、まだまだ現役で動いてくれるはずです。内部のデータも取り出せる可能性が高いです。まあ、いつもどおり修復作業していきましょう。
さて、電源を落としてノートPCをひっくり返し、目に見えるネジを外します。外したネジは無くさないように管理しましょう。私の場合、ネジのサイズや外した順番ごとに分けて管理できるよう、小部屋に分かれたピルケースを使っています。ピルケースは100円ショップで売っています。
メモリスロットのフタと、光学ドライブを取り外し、さらにその下に隠れているネジも外します。
特に光学ドライブのスロットの隅っこに隠れている平べったいネジは見落としがちなので注意しましょう。
ネジを全て外したら、スキマをこじって底板を剥がします。光学ドライブスロットに手を掛けて強引に剥がしてもいいんですが、自分は事故が怖いのでいつも臆病に少しずつスキマを広げてゆっくり外すようにしています。
ハードディスクが露出しました。この機種はハードディスクを固定するのにネジを使わず、ゴム製のマウンタ(固定具)を収納スペースにピッチリはめこむことで固定しています。コネクタ(接続部分)や他のケーブルを痛めないよう、ゆっくりと外します。
側面のUSBポートにつながるケーブルが、ハードディスクに微妙に覆いかぶさっています。むりにハードディスクを外すとケーブル及びコネクタに被害が出るかもしれません。このケーブルはあらかじめ抜いておきましょう。
ハードディスクを包んでいるゴム製のマウンタは、中に薄い金属板が入っています。どうせゴムだから元に戻るだろう、と乱暴にねじったりすると簡単に変形してしまうので、外す際はなるべく力を加えず慎重に取り外しましょう。
新しい部品(SSD)を取り付けました。分解が正しくできれば、組み立ては手順を逆に行っていくだけです。
以後のデータ復元、OS設定などは割愛
この後も、取り外した劣化ハードディスクからのデータサルベージや、SSD換装後のWindows10クリーンインストール、ドライバやアプリケショーンの復元、ユーザーデータの取り込みなど多くの工程が残っていますが、今回の記事はここまで。
分解記事の常ですが、手順を見たい方が見たいだろう部分までにしておきます。