初売りで失敗しないパソコンの買い方・押さえたい5つのポイント
5分で分かるパソコンの買い方
改めまして、あけましておめでとうございます!さっそくですが、今回はパソコンの買い方について簡単に指南したいと思います。5分程度で読める内容にまとめますので、詳細についてもっと知りたい方は、当ブログの関連する記事をご覧頂ければと思います。
1,「プロセッサ」の項目で大まかなランクを把握する
パソコンの性能表(スペック表)について、全てに目を通して完璧に把握するのは(特にパソコン初級者にとっては)、かなりハードルが高いと思います。まずは、その中の1点だけ、パソコンのエンジンとでもいうべき中核となる部品「プロセッサ(CPU)」の項目だけを、注意して見るようにしましょう。そのパソコンのだいたいの性能や位置づけがそれだけで分かります。プロセッサ(CPU)が貧弱なのにその他の部分が豪華だとか、プロセッサ(CPU)が豪華なのにその他が貧弱だ、というようなケースはほとんどありませんので”目安”としてもっとも分かりやすいかと思います。
【一覧表】普通の使い方なら「5」か「3」を選びたい
Intel社製CPU | AMD社製CPU | |
最高性能 | Core i7、Core i9 | Ryzen 7 |
高性能 | Core i5 | Ryzen 5 |
標準 | Core i3 | Ryzen 3 |
コスト重視 | Core M、Celeron |
パソコントラブルの仕事をしていますと、お客様からよく伺う失敗談として多いのが「値段表だけ見て『このパソコンすごく安い!』と飛びついたケース」です。性能が最低クラスだったために、起動や動作がとても満足いくレベルではなかった、何分も待たされるのでなんとかならないか、という”トラブル相談”が多い訳ですね。
本当にお買い得なのは、「Core i3 または Core i5 のCPUを搭載しているのに、(コスト重視の)Celeron 搭載機種と値段がそれほど変わらないもの」です。実際、電器店さんのチラシで目玉商品となっているのは、正にそのあたりのクラスの機種ですね。積極的に狙っていきたいラインです。
2,見栄え重視なら光沢液晶、健康重視なら非光沢タイプに
テカテカした「光沢液晶」は発色がよく、見栄えが良いので比較的短時間のみ、動画などを見る用途には向いています。その反面、画面の映り込みやチラ付きが多く、長時間使用する場合は眼精疲労やひいては腰痛・頭痛などの遠因になります。非光沢液晶(ノングレア液晶)は、その反対ですね。テカリを押さえており一見地味ですが、長時間向き合う用途には向いています。
長時間使うのが前提の仕事用・事務用のパソコンが「光沢液晶」だと、見栄えの良さがあまり生かされず、使う方の身体の負担ばかりが大きくなってしまいます。すでに購入してしまったり、他に選択肢がない場合などは、せめて光沢を抑える”非光沢フィルム”を貼ったり、窓や電灯の光があまり映り込まない位置に置くなどして、眼精疲労の対策をしましょう。
3,セキュリティソフトは「必ず」買うもの「ではない」
お店でパソコンを買うとだいたいセットでお勧めされる各種の「セキュリティソフト」ですが、必ずしも買うべきとは限りません。
以前に買った別のパソコン用のセキュリティソフトの「利用制限台数」の枠が余っていたり、契約しているインターネットプロバイダーによって何らかのセキュリティシステムが用意されているのに気づいていなかったり、そもそもそのパソコンを使う方の用途として標準のセキュリティソフトで性能的に十分だったり、「実は買わなくて良かった」というケースが非常に多いです。(これも、記事を書いている私がパソコンの初期設定の代行作業でよく拝見する”失敗例”です)
そうは言っても「無いと不安だわあ」「買うべきかどうかすぐに分からないわあ」という場合は、とりあえずWindows10や11に付属している標準のセキュリティソフトを使用したり、主要なセキュリティソフト会社の「無料体験版(1ヶ月~3ヶ月程度)」を使いながら検討すれば良いので、急いでパソコンとセット購入する必要はあまり無いように思います。
4,記憶容量重視なら「HDD」、速さ重視なら「SSD」搭載型を
他によくある失敗としては、「数字が大きければ大きいほど良いのだろう」と思いこんで、動作が遅くて衝撃に弱い「ハードディスク(HDD)」搭載型のパソコンを買ってしまうケースです。昨今では、記憶できる容量が少なくても、動作が早くて衝撃に強い「SSD」の方が人気です。使い切れないほど多い「容量」よりも、普段使う上での「速さ」や「快適さ」を取る方が多いです。記憶装置は後々後付で増やす事もできますし、その方が合理的かと思います。
よくある誤解ですが「記憶容量が大きければ、動作も早くなるはず!」と、容量の多さ、記憶容量の数字の大きさで決めてしまう方がよくいらっしゃいますが、繰り返して言いますがそれは誤解です。記憶容量の多さとパソコンの動作速度には直接の関係はありません。(今から20年ほど前、2000年前後のデジタルカメラや高速インターネット回線が普及し始めた頃は、パソコンの記憶容量がかなり少なかったため、写真や動画などの保存量に気をつけないと簡単に限界値をオーバーしてしまってパソコンの動作に直接原因が出ることが度々ありました。が、現在ではそのようなことが起こりにくくなっています)
ただし、あまりにも容量が少なすぎるものも、後々の問題になる場合があります。WindowsOSプログラムがアップデートなどで勝手に保存データ量が増えていくことなども考慮して、トラブル業者の立場としては最低でも128GB以上、画像や音楽やゲームなどの用途もお考えなら256GB以上はあったほうが無難かと思います。
5,その他のオプションは、本当に必要なものだけに。後付も可能
さいごに、その他のパソコンの部品・ソフト・追加機能などなどについてですが。すでに挙げた「CPU」「液晶」以外は、後から追加することが比較的容易です。
まだ景気の良かった2000年頃(Windows XPなどのパソコン普及の大流行期)には、「どうせならまとめて全部入っている物を買った方が良い!」という買い方が主流ではありましたが、その後の10年~20年、結局ほとんどの機能を使われないまま機械の寿命を終えてしまったケースをたくさん見てきました。長年パソコンサポートに関わってきた私の経験からは、必要な機能、基本的な性能の部分に予算をかけて、それ以外は必要になってから考えるほうが経済的で合理的だと思われます。
パソコンを買いに行く前に、古いパソコンの診断と買い方相談を
そもそも、今まで使っていたパソコンを安い値段で最新機種に負けないように改修・メンテナンスした方が良い場合もあります。また、壊れてダメになったと思っている、古いパソコンの内部のデータが取り出し可能かどうかも、調べた方が良いかもしれません。あるいは、そういった診断をしながら、雑談としてパソコンの買い方指導をもっと詳しくお話することも可能です。それにセキュリティソフトの使える「枠」が残っているかどうか先に調べておけば、電器店で迷わずに済むかもしれません。また、古いパソコンの処分方法についてもご相談頂けば良い方法をご提案できるかと思います。
当店は料金固定のバイキング形式のため、そのような「別の用事で呼んでおいての相談」がとてもしやすい形式になっています。もし宜しければ宮城県にお住まいの方は、当店のご利用もご検討ください。
今回の記事は以上です