新型 Nintendo Switch発売!転売目的のサポートをお断りする3つの理由

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こんにちはパソコンサポート仙台宮城・店長の平山です。

昨日2021年10月8日、有機EL搭載型の新型のニンテンドースイッチが発売されました。当店でも内容を把握しています。

当店へは、ゲーム機の設定などもよくご依頼があるため、今回の新型発売のニュースについても内容は把握しています。セッティングなどのお手伝いが必要であれば、いつでもご連絡ください。

任天堂公式サイトより。

新型Switchの3つのポイント

  • 液晶の変更。発色が鮮やかな「有機EL」型液晶を採用。画面サイズも少し拡大。
  • 置いて使う際の背面スタンドが自由な角度で調整可能に。
  • 有線LANポートが標準装備で、パーツの追加が不要に。

他にも、微妙な変更点ではありますが全体の大きさはそのままでフチ(ベゼル部分)の厚みが減るなど、製品デザイン面での改良もされています。まあ、地味といえば地味な変更が多いのですが、前のものと比べれば明らかに新型のほうが良いな、と思える製品になっているのではないでしょうか。

なお、有線LANが標準装備になったのは、コロナの巣ごもり需要から一気にプレイ人口の広がった、人気の対戦型ゲーム(スプラトゥーンやエーペックス、オーバーウォッチ、スマブラなど)のユーザーからの要望がフィードバックされていると思われますし(対戦系の射撃ゲームや格闘ゲームは、ゼロコンマ秒以下の反応速度の差でも勝敗が左右されるため、通信速度の速い有線接続が有利とされる)、市場やプレイヤーの状況に敏感で適切な対応をする所は、さすが天下の任天堂だな、と感じました。

さっそく転売がネットニュースなどで問題に。店舗も対策しているが、キリがない現状

昨年2020年11月発売プレイステーション5発売のときもそうでしたが、話題のゲーム機が発売されるたび、対象の商品を買い占めて値段を釣り上げて売る「転売」行為が取りざたされます。

販売側のお店やネットショップも1人1点まで、などの制限をつけたりするなどの対策を行っていますが、買い占める側も臨時のアルバイトを雇って代理購入させたり、複数の偽名とメールアドレスと格安スマホを駆使して通販サイトに多数の名義で登録したりなど、いわゆる「イタチごっこ」になっており、結局、一般の消費者が買いにくい状況が続いています。

それにまた店側が新たな対策として、同一クレジットカードでの購入を制限して、1人で複数名義の登録をしている業者を除外したり、店頭販売のみに限定して、その場で簡単な質疑応答をして商品について知らずに並んでいる業者を除外するようにしたり、過去に一定額の購入履歴のある得意客だけに販売するなど、新たな対策を行うわけですが、それはそれで新しい問題を産みだしてしまったり(結局、本来の一般消費者が買いにくくなる)と、なかなか面倒な状況です。

転売についての法整備は時間の問題?

転売を制限する法律は、すでにいくつかあります。ゲーム機に関係するものも、そうでないものもありますが、いずれ更に何らかの制限が掛かるのではないかと、私は見ています。

1,古物営業法

プライベートで余ったものをメルカリやヤフオクなどのネット取引で売る場合は問題ありませんが、明らかに「業」つまり商売として多数仕入れて多数販売しているような者は、古物取引の資格を取り、取引の際にその許可番号や名前を明示しなければ、違法行為ということになります。
許認可番号などが分かれば素性が突き止めやすくなりますし、そこを誤魔化すと罪が増えますし、つまりアコギな商売をしている業者は、この法律によって痛い目にあう可能性が高まるわけです。とはいえ、この法律を全く無視して取引を続けている業者も多く、ほぼ野放し状態に近いように思われます。

2,国民生活安定緊急措置法による転売規制

コロナウィルス感染拡大していた時期に、マスク、アルコールの転売が禁止されたニュースは、記憶に新しい所です。全国的、全国民の健康や財産に影響のある品目であれば、国が早急に対応することがあります。が、ゲーム機のような嗜好品については「イヤなら買わなければ良い」という理屈が成り立ってしまうので、残念ながらマスクや消毒液とゲーム機では、同じような対応は望めないと思います。

3,チケット不正転売禁止法(はじめは自治体の迷惑行為防止条例、後に国の法律に)

コンサートやスポーツイベントなどで、チケットを買い占めて会場入口などで売る、いわゆる「ダフ屋」行為について、これも昔から批判されていました。昭和の時代のマンガや小説などにも「チケットかうよ、チケット売るよ」と登場したり、反社会的勢力の資金源としても有名でしたね。
これらは昔から各自治体の迷惑防止条例で規制されており、その後、イベントの会場等だけでなくネット上での買い占め行為も含めて規制するための「チケット不正転売禁止法」が令和元年(2019年)の6月14日から施行されました。(参考・文化庁サイト

あくまで私見ですが、チケット以外の品目も、例えば「高額品」や「販売元が転売禁止を謳っているもの」などの条件が付けば、いずれ条例や国の法律で転売の制限が付くのではないかな、と思っています。商取引の自由は国民の権利ではありますが、社会の福祉に反するなら法律で制限することもある、というのが立法における基本的な考え方ですから、そろそろ動いてくれる政治家の方も出てくる(あるいはもう動いている)頃ではないでしょうか。(希望的観測)

【商売人としての見地】仕入れる在庫リスクを負うだけでなく、さらに付加価値を載せるのが商売の原則。

確かに「ものを仕入れて利益を載せて売る」のが商売です。ネット転売もその原則に則っているように見えるかもしれません。だから転売側は「他の商取引と何が違うの?」「仕入れのコストと在庫リスクをちゃんと背負ってるよ?」と言いたいかもしれません。

しかしそこに「需要」も「付加価値」もありません。商品自体の需要はありますが、買い占めて高額で売る仲介者自体は、消費者からも社会から必要とされていません。普通に買えるはずのものを横から奪っているだけで、消費者との間に挟まる必然性がまったくありません。存在しなくても成立する取引なので、仲介者が消えても本人以外は誰も困りません。ただムダに余計な金銭を搾取されるだけです。

「相手にとっての価値や得」を利益に変えるのが本来あるべき事業計画であって、相手に迷惑だろうと何だろうと金が入れば良いという業者や人間が嫌われたりドン引きされるのは、至極当然のことだと考えています(個人の感想です)。以上が、商売人でもある私個人としての考え方です。

需要を満たす、人に喜ばれる取引の例

  • 遠方で生産された良いものを選別し、運搬してきて、消費地の店舗に売る(ふつうの卸売)
  • 生活に必要なもの、評価の高いものだけを選別し、大量に安く仕入れて、消費者が買いやすいように住宅街の一角でまとめて安く売る(小売スーパー)
  • 世界のどこかの処分品や廃棄品や投げ売りされている中から希少本を見出して、本当に欲しがっている人に売り渡す(昔ながらの真っ当な「背取り」)

当店では転売行為のサポート依頼はお断りしています。

コロナの巣ごもりで、自宅の副業を始めたい、ネット転売なら簡単そう、でもよくやり方が分からない、という事で、当店に「ネット取引のやり方を教えて」「スタートアップを手伝って欲しい」というご依頼が寄せられることがあります。また、SNSなどで「ネットビジネスをはじめよう!」「新時代のせどりを実現しよう!」などの教材を紹介され、高額で買ってしまって、そのお金を取り戻したい!(転売で儲けたい)というような相談も、たまに寄せられます。

しかし当店としては、ここまで述べた、以下の3つの理由でサポートをお断りしています。

  1. 多くの生産者、販売者が転売行為を禁止している、または歓迎していない
  2. いずれ法律の規制をされる可能性が高い
  3. 当店の運営ポリシーに反する

ご不満な方もいらっしゃるとは思いますが、これも当店でのルールの1つとなります。他の店でも同様に、現在の法律では禁止されておらずとも、店舗側が「他の人にとって迷惑だから」と判断して、禁止や制限をしているケースは、以下の例のように多数存在しています。

  • 多くの飲食店で、マスク未着用の方は入店できない
  • 高級レストランにおけるドレスコード
  • 銭湯における入れ墨の方の入浴制限
  • 市民プールにおける浮き輪など遊具の使用制限
  • など

これもそういった店舗運営のルールの一つとしてお考えください。

当店では、転売行為の手助けは、致しません。