せっかく頂いた修理依頼を、当店からキャンセル?!その理由とは
こんにちは、店長の平山です。
北海道の道央地域を中心に、パソコンの修理や問題解決をお手伝いしています。
さて先日、お客様からノートパソコンの修理依頼が入ったのですが、その際、詳細をお伺いした時点で、私から「これは直さないほうがいいですよ」とご提案しました。
「修理をしない方がいい」とご提案する場合があります。
お客様のご要望どおり、そのまま受付を行い、修理すれば、数万円の売り上げになります。ですが、明らかにお客様の不利益になることが分かっている場合は、その理由をお話しして、あきらめた方がいいですよ、と私から「説得」する場合があります。
当店にとっては、ご依頼をわざわざ断るのは損でしかありませんが、なぜそうするかと言えば、それはひとえに、私が商売をしている原点として、「人の役に立ちたい」という思いが先にあるからです。
パソコンが古すぎる場合は修理をおすすめしません。
先日のご依頼のケースでは、故障パソコンはWindows Vista がインストールされた、発売から8年以上が経過した機種でした。
その中の「ハードディスク」という、ある意味もっとも重要な記憶装置が痛んでおり、修理のためには、そのハードディスクの交換が必要でした。また、その他にも弱っている部品や足りないものを補うとなると、数万円の費用が掛かると見込まれたのです。
この場合、大きく分けて、以下の二つの問題があります。
(1)Windows Vista のサポート期限が2017年4月11日まで、と迫っている
Microsoft社のサポート期限が切れるとどうなるか、は以前の記事を参考にして頂くとして、要するに、Windows Vistaのパソコンを直したとして、まともに使用できるのは、せいぜい残り1年程度、ということになります(2016年6月現在)。その1年のために数万円を払う、と考えると、費用対効果としてかなり悪い、ということになります。
(2)修理費用が市場価格を大きく上回っている
そもそも中古市場でも出回っていない機種(古すぎて売れないので)ではあるのですが、この機種をどうにかしてヤフーオークションなどで入手しようとした場合、数千円程度の価値のものです。
もちろん、中古パソコンとして入手するよりも、新品の交換部品を使用して直した方が、その後の寿命は長くなるはずですが、仮にそうだとしても、前述のとおり、Vistaがまともに使用できる期間は残り1年程度ですし、寿命の差はそれほど有利に働きません。
結果として、Vistaや、それ以前の古いパソコンの場合は、直すより他の方法を考えた方がいい、というお答えになることが多いです。
古いパソコンでも修理すべき、というケースも存在します。
そうはいっても、「やむを得ない事情」により、どうしても古いパソコンを使い続けなければならないケースはあります。最たる例は、最新のパソコンでは対応できない、古いプログラムや古い周辺機器に依存している場合です。
ご職場などで使用している古い大型プリンタや、今は倒産して無くなってしまったソフトウェア会社の作った業務用プログラムなどが、現在出回っているWindows10などのパソコンでは動作してくれないケースが、しばしばあります。
そういった場合は、古いパソコンを修理して、(それでもいずれ限界は来るわけですが)使い続けるために、当店でお手伝いすることになります。
データを取り出して新しいパソコンに移す、というご依頼も承ります。
直して使うには古すぎるパソコンの場合、もっとも現実的な対応としては、「中に入っている写真や書類などを他のパソコンに移す」という内容になります。
パソコンが起動しない状態でも、記憶装置さえ壊れていなければ、中のデータを取り出すことは容易です。お手元の古いパソコン内に大事なデータが入ったまま、で放置している方は結構いらっしゃるかと思います。お気軽にご相談ください。
また、新しいパソコンのセットアップ、初期設定の代行も可能です。カンタンな使い方指導も行っています。「新型のパソコンはなんだか怖い」という方も、大船に乗った気持ちでご相談ください。(^_^)