久しぶりにパソコンを買い換える際に注意して欲しい5つのこと
7~10年ぶりにパソコンを買い換える方が陥りやすい罠トップ5!
明日から師走ということで、年末年始のセールや初売りでのパソコンの買い替えをご検討中の方も多いのではないかと思います。
そして一方、トラブルサポートを生業にしておりますと「パソコン買い替えで失敗してしまった!」と仰る方のご相談や失敗の現場にもしばしば遭遇します。今回は、その中でもよくあるトラブルを3点ほど紹介します。買い替えの際に失敗しないための杖として頂ければ幸いです。

1,ワード・エクセルが必ず付属しているとは限らない。安価なものには要注意。
2000年~2010年代前半までは、パソコンを買う際にはほぼ必ず「Micorosoft Office(マイクロソフト オフィス)」、つまりワード・エクセルが付属して売られていました。そうでなければ売れなかった時代だったんですね。
しかし今の2020年代になりますと、ご自宅用パソコンにはオフィスソフトは不要、むしろ少しでも安くパソコンを買いたい、という需要が増えた結果、ワード・エクセルが付属していない状態で売られているパソコンもかなり増えました。

ご自身にとって、正式な「Word」「Excel」が必要な場合は、購入時に「Micorosoft Office」が付属しているかどうか確認する必要があります。もし付属していないパソコンを購入してしまった場合、後から2~3万円で買い足す必要が出てくるかもしれません。
特に「役所からの払い下げパソコンを安価に販売します」という即売会で購入したパソコンには、公式のオフィスソフトは付属していないケースがほとんどです。(代わりに安価な中国製オフィスソフトが付属している場合が多い)よくご確認ください。
2,日本メーカーの多くは自社での製造を終了。現在は海外の別企業。
2000年前後、日本の家電業界が元気だった頃、「Windows XP」が発売されてもっともパソコンの普及が進んだ頃は、富士通、NEC、シャープ、東芝、パナソニック、ソニー、その他のそうそうたる大企業が競ってパソコンを販売し、よりどりみどりの国産メーカーのブランドから好みのメーカーのパソコンを安心して選ぶことが出来ました。
しかしその後の世界的な価格競争を経た結果、2021年の現在では、国内メーカーの多くはパソコンを自社で製造していません。富士通やNECやシャープなどはパソコン製造部門が海外企業に買収されて、今ではほぼ名前を貸しているだけという状態です。
したがって、国産の丈夫で安心なパソコンを買いたい!という方は、メーカーの名前だけで判断すると失敗してしまう場合があります。例えば、買ったパソコンに「NEC」とメーカー名のロゴがついてはいても、そのロゴを剥がせば中身は「レノボ」という中国の会社のパソコンだったりするわけですね。
本当に国産メーカーのものが欲しい場合は、国内工場で生産しました!と宣伝しているVAIO(元ソニー)製品や、未だ海外にパソコン部門を譲りわたしていないパナソニック製(ただしビジネス用途で高額なものが多い)、または、組み立てを国内で行っているMOUSEなどのBTO系企業から、選ぶ必要があります。
有名パソコン製造メーカーの現在
- 富士通、NEC → パソコン事業は中国「レノボ」の傘下に
- シャープ、東芝 → パソコン事業は台湾「ホンハイ」の傘下に
- SONY → VAIOという別会社に分離、後に海外ファンドに売却
- Panasonic → 高額なビジネス用途PCで生き残り
3,容量が多いほど良いわけではない。容量が少なくとも高速なSSD搭載タイプが人気。
我々のような専門家でもない限り、パソコン購入時の性能表を完全に理解している人は、それほど多くはないと思います。よって、基本的には「数字が大きいほど優秀」といった漠然としたイメージで性能表を眺める事になりがちです。
その場合、特にもっとも重要かもしれない「メイン記憶装置」について、「容量は大きいが動作が低速で壊れやすいハードディスク」の方を選んでしまわないかどうか、そこが問題です。現在は「ハードディスクよりは容量が少ないが、動作が高速で壊れにくい(衝撃に強い)SSD」という部品への移行が進んでおり、個人的にもSSDの方がお勧めです。
じっさい、一般の方でパソコンの容量不足になる方はあまりいらっしゃいませんし(※)、それでも後で必要になったのなら外付け式のハードディスクを買い足せば容量が足りない問題は解決します。が、メインディスクは気軽には交換できませんので、メインはSSD搭載のものを選ぶほうが、たいていの方にとって合理的な判断かと思います。

※容量が多い方がパソコンの動作が早い、残り容量が少ないとパソコンの動作が遅い、と思い込んでいる方が多いですが、容量の多さと動作速度には直接的な関係はありません。少なくとも、ハードディスクとSSDの機械的な動作速度の差には遠く遠く及びません。速さを重視するなら、なおさら容量を増やすよりSSDにするべきです。
参考記事:パソコンの動作が遅い・重い場合、中のデータを消せば早くなる?
SSD換装に関する参考記事
- パソコンの動作が遅い(重い)場合は、原因を調べて解消します!(SSD換装で速くなる例)
- 【対応例】10年前の最低性能PC(NEC製)を低コストで再利用!(SSD換装で速くなる例)
- パソコン修理部品は、評価の高い新品パーツを選んで使用しています。(SSDを推奨する例)
- 【対応例】PC修理:データを復元し前より丈夫で高速にして設置と配線してもメーカー修理より安く済みました。【仙台市泉区寺岡】(SSD換装で速くなった例)
4,ウィルス対策ソフトは標準装備。有料ソフトが必要かどうかは用途や環境しだい
Windows8、10、11では、標準のウィルス対策ソフト「Windowsセキュリティ」が必ず付属しています。ウィルスを防ぐだけならきちんと最初から機能があるわけですね。
パソコン販売店などで、セット購入を強く勧められる事も多いセキュリティ対策ソフトですが、ご自身のパソコンの用途からして必要なものかどうか、ウィルス対策「以外」の付加機能を果たして使う予定があるかどうか、ご検討頂いてから購入した方がよろしいかと思います。(厳重なセキュリティが必要な場合は追加購入すべきです。また、そのソフトの開発元の企業や、所属する国も重要な要素です)
5,初期設定は慎重に。オンライン登録内容は必ず正しくメモすること。
以前までのWindowsパソコンと違って、昨今の最新版(Windows11)では、機械を使い始める際の初期設定の時に、自社(マイクロソフト)への登録を半強制しています。
その際に、ご自分で登録した「Micoropsoftアカウント」の内容があやふやになってしまったり、後になってパスワード入力を求められた際にパスワードが間違っていたりすると、とても面倒なことになります。最悪の場合は、せっかく購入したMicorosoft Office(2~3万円の価値)の権利が失われる場合などもあります。
パソコンを購入された際は、パソコン自体の初期設定、インターネット設定、周辺機器(プリンターなど)の設定も多々行うと思われますが、その中でも特に「マイクロソフトアカウント」の手続きだけは慎重に行い、必ず厳重にメモを保管しましょう。
買い替え前の相談や、設定代行は当店まで。購入時の同行もOK
- パソコンの買い替えで失敗したくない
- PCを選ぶのも面倒だ
- 初期設定までやってほしい
- 今までのパソコンからのデータや設定の移動もやって欲しい
- 現地までついてきて欲しい
- 代わりに買ってきて欲しい
- オススメのパソコンを教えて欲しい
こういったご要望も承っておりますので、御用の方はお気軽に当店までお問合せください。