パソコン買換え時、古いプリンターの付属CDは使えない!じゃあどうするの?

こんばんは、プリンター事情にも詳しい男、平山です。

パソコンサポート・パソコン修理・パソコントラブル対応のプロ業者

今日も「知ってる人は知ってるけれど、知らない人は知らない知識」をご紹介します。

※なお、この記事は本日に実際あった事例を元にしています。

パソコンだけ買い換えた場合、プリンターのセットアップが問題になる?

お客様によっては、プリンタはそのままで、パソコンだけを買い換える、というケースも珍しくありません。ヤマダ電機などの大型電気店やジャパネットたかた等の通販では、セット購入もオススメされるとは思いますが、「別に壊れてないし、使い慣れているし、替えインクも残っているし、印刷機はこのままでいい!」という方も当然いらっしゃいます。

そのこと自体は、全く問題ありません。物を大事にする気持ちは大切ですし、プリンタはパソコンに比べれば年代が多少古くてもそこそこ使える機械だと言えます。(特にA3版以上の大判プリンターは、次世代機が出るまでの期間が比較的長いので、買い替えずに古いプリンタを使い続ける場合が多いと思います)

ただし、パソコンとプリンターの年代に差があると、セッティングの際に、少し面倒な事になります。

古いプリンターに付属のCD-ROMは、新しいパソコンでは、使えません。

プリンターのセッティングには、通常、購入時に付属してきた、CD-ROMを使用します。パソコンに挿入すると、自動的にプリンタをインストール(導入)する手続が始まって、パソコンに詳しくない素人でも、プリンターが使えるように工夫されています。

しかし問題は、古いプリンターの付属CD-ROMでは、新しいパソコンに対応できない、ということです。CDをパソコンに入れても手続を進めることが出来なかったり、仮に出来たとしても、完全には作動せず、プリンタが本来の性能を出せない、ということが起こります。

なぜなら、2002年頃の Windows XP が最新だった頃のCD-ROMを、2014年に主に出回っている Windows7 や Windows8 のパソコンに挿入したとしても、 CD-ROMが作られた頃にはWindows7や8は無かった訳ですから、ほとんどの場合、正しく作動してくれないんですね。

プリンターのドライバーCD
古い年代のプリンターに付いてきた、「ドライバープログラム」の入ったCD-ROMたちです。旧世代のものを、最新のOS、例えばWindows7,Windows8,MacOSXに適用しようとしても、正しく動作しない場合がほとんどです。

では、プリンターもパソコンと一緒に同じ年代のもので買い換えるしか無いんでしょうか?いいえ、そうとは限りません。例えば、家庭ならともかく職場でパソコンを換えるたびにわざわざプリンタもすべて買い揃えるのは大変ですし、現実的では無いですよね。そういう場合の対処法も、きちんと用意されています。

解決方法:CD-ROMを使わず、インターネットでメーカーのHPから必要なソフトをダウンロード。

Windows8などの新しいOSのパソコンに、古いプリンターをセットアップ(登録)したい場合は、そのプリンターのメーカーのホームページを開いてみましょう。そうすると、プリンターの制御ソフトである「ドライバープログラム」を、ダウンロード配布しているページがあるはずです。CD-ROMで配布するよりも、いつでも取り寄せが出来る分、便利な仕組みと言えます。

エプソンのドライバ配布ページ。
エプソンのドライバ配布ページ。これまでに発売された機種のドライバー(制御プログラム)が、Windowsのバージョンごとに、揃えられています。WindowsXPでも、Windows8でも、ここから無料で対応するプログラムをダウンロード(取り寄せ)出来ます。説明書を無くした場合もここから落とせます。

しかし問題は、それを知っているかどうか、なんですよね。 「インターネットで何かをダウンロードする」という作業自体、パソコンの初心者の方には、心理的ハードルが高いものですし、ここでつまずいてしまう方多いのが、実情です。

とはいえ、これさえ知っていれば、古いプリンターも捨てずに再活用できますので、覚えておいて損はありません。また、プリンター以外の周辺機器でも、考え方は同じです。ドライバーのダウンロードは、古い周辺機器を新しいパソコンで使うための、基礎的かつ重要な方法です。

プリンターが古すぎる場合は、どうしてもダメな場合もあります。

しかしながら、プリンターの型が古すぎる場合、メーカーがサポートを終了しており、最新のパソコンに対応するドライバープログラムを開発していない・配布していない場合もあります。その場合は、基本的に(※)諦めるしかありません。そういったトラブルを避けるためには、あらかじめパソコンを買い替える前に、メーカーホームページで最新OSへの対応状況を調べておくことが大事です。

※古いOS用のドライバで無理やり動かせる場合や、パソコンのOSをわざとダウングレードさせるなどの工夫でプリンターを活かせる場合もありますが、必ず出来る訳ではありません。

インターネット環境が無いなら、誰かに頼むという方法があります。

ところで「古いプリンターの新しいOS向けのCD-ROM」というものは無いのか、とご質問を受けることもあります。新しいWindowsが出たのなら、CD-ROMも作り直して配布するべきだ、という考え方ですね。

しかしどこのメーカーでも、一定期間経過後は、そのような物は作っていませんし、配布もしていません。なにしろインターネットでダウンロードが当たり前になっているので、わざわざ全OS分のCDを作り直したり、それを郵送で送る、というサービスは、商売として割に合わないのでしょう。

本日も、自宅のパソコンでインターネットをしていないが、デジカメ写真の管理や印刷に使っている、というお客様のために、私の方でドライバープログラムを用意して、プリンターのセッティングに伺いました。わざわざそれだけの為にインターネットに加入するよりは、当店の格安料金でご依頼頂いた方が、安くあがりますからね